おしゃれ物件にありがちな“生活に不便なポイント”
最近増えてきた、デザイン性の高い“おしゃれ物件”。SNS映えする内装や、雑誌に出てきそうな洗練されたデザインに心惹かれ、思わず即決してしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、見た目は魅力的でも、実際に暮らしてみると「意外と使いづらい…」と感じるポイントが出てくることも。
今回は、不動産のプロの視点から、おしゃれ物件にありがちな生活に不便なポイントを具体的に紹介していきます。検討中の方は、見た目だけでなく“暮らしやすさ”も含めてチェックしてみてください。
1. 収納が少ない・使いづらい
おしゃれでも収納は実用性が大事
デザイン重視の物件では、見せる収納や、ミニマルな造りを採用していることが多く、**「収納が少ない」あるいは「使いづらい場所にある」**というケースが見られます。
デザイン | 実際の不便さ |
---|---|
オープンラックや飾り棚 | ホコリが溜まりやすく、隠せない |
クローゼットが小さい | 服や季節物が入りきらない |
玄関収納が少ない | 靴や傘、アウトドア用品の収納に困る |
「生活感を隠す」ために収納が少ない作りになっている場合、結果的に部屋が散らかりやすくなってしまうこともあります。
2. キッチンがスタイリッシュすぎる
スタイリッシュなアイランドキッチンや壁付けのスリムなキッチンは、見た目はとてもおしゃれです。しかし、**「作業スペースが狭い」「収納が少ない」「油はね対策がされていない」**などの実用面で問題を感じることがあります。
よくあるお悩み
コンロとシンクが近すぎて調理スペースがない
作業台が狭くて複数人での調理が困難
遮る壁のないカウンターキッチンでにおいや油はねがリビングまで届く
**デザイン性と機能性を両立できるか?**は、内見時にチェックすべき重要ポイントです。
3. 間取りが独特すぎて家具が置けない
見た目はアート、でも住むにはクセあり
デザイン重視の物件では、「変形間取り」や「間仕切りのないワンルーム」などが採用されていることがあります。これらはおしゃれに見える一方で、家具の配置が難しい、生活導線が悪いといった声も多くあります。
例:L字型のワンルーム
4. 水回りの動線が悪い
トイレと洗面所が遠い?お風呂が奥まっている?
空間を広く見せるために、バス・トイレ・洗面台の配置が工夫されている物件もありますが、その結果水回りの動線が複雑になるケースも。
設計例 | 実際のデメリット |
洗面所とトイレが別部屋 | 朝の支度がスムーズにできない |
脱衣所がない | 着替えスペースが不便 |
洗濯機置き場が廊下 | 音が気になる・狭い |
毎日使う場所だからこそ、**「便利かどうか」**を重視したいポイントです。
5. 窓が大きすぎる・カーテンが合わない
開放感=プライバシーのリスク
天井まである大きな窓や、コーナーガラス張りの部屋は明るく開放的で魅力的です。ただし、日差しが強すぎる・目線が気になる・カーテンが特注サイズで高いなどの不便がつきまといます。
よくある問題点:
夏場は暑く、冷房が効きにくい
夜は室内が丸見えになる
合うサイズのカーテンがない・高額になる
おしゃれさの裏にある「実用面の盲点」も見逃せません。
まとめ:おしゃれ物件を選ぶときのチェックポイント
最後に、「おしゃれだけど住みにくい物件」を避けるためのチェックポイントをまとめておきます。
チェック項目 | 確認すべき内容 |
収納の量・場所 | 隠せる収納が十分にあるか |
キッチンの機能性 | 作業スペース・収納・におい対策 |
間取りの自由度 | 家具の配置がしやすいか |
水回りの動線 | 毎日の動きがスムーズか |
窓とカーテン | 光・熱・プライバシーの調整ができるか |
おしゃれ物件は確かに魅力的ですが、「実際に暮らす」という目線を忘れずに物件選びをすることが大切です。
生活のしやすさや、将来的な使い勝手を考慮した上で、自分にとってベストな“おしゃれ物件”を見つけてくださいね。